2012年4月12日木曜日

糖尿病性腎症(じんしょう)の危険と症状


糖尿病性腎症の危険と症状

糖尿病性腎症(じんしょう)。腎臓は尿を作るという、大変重要な機能を果たしていますが、糖尿によって腎臓が影響を受けると、この機能が弱り、尿を作れなくなってしまうことがあります。
そうすると、人工透析という形で、尿を外に出す必要が生じてきます。人工透析は、大体週に3日ほど病院に通い、数時間横になりながら、体から溜まっている尿を抜き取る治療です。週に3日、数時間の治療はかなり負担になりますし、仕事や日常の生活にも影響が出てきてしまいますね。これは何とか避けたいことです。

糖尿病性腎症とは、簡単に言うと、高血糖状態が続くことにより、腎臓の機能が損なわれてしまう病気です。最終的には、腎不全に陥り、命を落としかねない、大変危険な病気なんです。では、本来の腎臓の果たしている機能について、簡単にご紹介したいと思います。

ご存知のように、腎臓は老廃物を、ろ過する働きがあります。血液は各細胞に栄養や酸素を運びますが、運んだ後は細胞から不要になった老廃物を、交換として受け取ります。そして、血液は老廃物を腎臓まで運び、腎臓は老廃物をろ過して、また清潔な血液が流れていくという訳です。

そして、老廃物は尿として体外に排出されていきます。まず血液を綺麗にし、そして今度は体の中のいらない成分や老廃物を体外に排出させるという、大変重要な機能を果たしてくれています。しかし、もしこの腎臓の、ろ過する機能が弱ってしまうとどうなるでしょうか?

老廃物がろ過されずに、血液の中に残ったまま、再び体の中を循環してしまうことになります。本来、体の外に排出されるべき、老廃物が体の中に残って、ぐるぐると巡ってしまう訳ですから、当然健康を害しますよね。老廃物がたまった、汚れた血液が体中を巡るので、心臓や脳にも影響を与え、昏睡状態に陥ってしまうことも珍しくありません。腎臓は、本当に大切な役割を果たしていますね。

機能低下の原因は?

では、なぜ、ろ過する働きが弱くなるのか、ということを考えてみたいと思います。腎臓の中には、「糸球体」と呼ばれる、ろ過装置があります。この「糸球体」とは、細かな血管が、糸を丸めたような球状の形をしているので、そのような名前がついているんです。


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つまり、「糸球体」とは、早い話、血管のことですね。それで、この「糸球体」と呼ばれる血管が、血液中の老廃物をろ過して、尿を作り出している訳です。「糸球体」は、腎臓の中に何と100万個もあると言われていて、様々な成分をこし分けています。体に必要な成分、たとえばたんぱく質や赤血球や白血球、その他ミネラル類などは「糸球体」を通過せず、もう一度体の中に戻っていきます。それは体に必要なものだからですね。一方、老廃物などのいらない成分は、尿と一緒に排出します。丁度「ざる」を使って必要なものと必要でないものとを分けていると考えてください。

「ざる」の網目の大きさによって、残るものと下に落ちるものが決まりますね。「ざる」の役目を果たす「糸球体」は、基本的には非常に細かい網目をしています。たんぱく質などの体に必要な成分は大きな粒子をしていますから、下に落ちずに残ります。一方老廃物などの細かな粒子は下に落ちます。本当に上手い具合にできているんです。

ところが!、もしこの「ざる」の役目を果たしている「糸球体」の網目が大きくなってしまったらどうなるでしょうか?そうなると、本来体に必要な成分の多くが、下に落ちていってしまいます。よく、たんぱく尿の検査が行なわれますが、もし尿にたんぱくが出ているなら、「糸球体」が弱っていることが考えられる訳です。本来尿に出ないで体に残るはずの成分が出ているということは、「糸球体」の網目が大きくなってしまっているからです。

それでは、なぜ?「糸球体」の網目がいわば大きくなって正しく濾過してくれなくなるのでしょうか?それは、糖尿や高血糖状態が続くと、この「糸球体」の血管が、硬くなる、つまり動脈硬化を起こしたり、糖分の多いドロドロ血液によって、血管が傷ついてしまうからです。
傷つくと網目が段々裂けてきて、大きくなってしまいますね。実はそういうことなんです。大きな粒子の体に必要な成分も、裂けて大きくなってしまった編み目から、どんどん下に落ちていってしまい、尿に流れて行ってしまうんです。「糸球体」が傷つくとろ過する働きが弱くなり、体に必要な成分が尿に出てしまうので、体も不調を訴えますし、「糸球体」は最終的には尿を作ることをすら止めてしまいます。

そうなると、人工透析治療によって、血液中にたまった、尿を抜く治療が必要となってくるのです。こういったことにならないためには、血管を強くすること、血管内の老廃物を取り除くことなどが関係してきます。糖尿病と血液の流れとの深い関係については、下記からもお調べいただけます。


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糖尿病性腎症の予防

ではそうならないために、腎症を予防するためにはどうしたら良いのでしょうか?

腎症の比較的初期の兆候を見逃さないことが大切です。
もちろんこの腎症の場合も、他の糖尿病性疾患と同じく、自覚症状のようなものは、あまりありません。ですが、その兆候の中でも、見分けやすいものは、前述のように「たんぱく尿」です。普通は、ある種のたんぱくは尿に混じる事はありませんが、それが混じっているということは、ろ過機能が弱っていることの、兆候といえます。もし尿にたんぱくが検出されたのであれば、十分気を付ける必要があります。その時点で、恐らく血糖値が高い状態になっていることが予想されます。

尿のたんぱくは、検査時によって、量が多かったり少なかったりする場合がありますが、しかし、次第にいつ測っても、たんぱくが検出されるようになります。その場合は、すでに「糸球体」の30%〜50%が、影響を受けている場合が多いようです。

ですから、まず微量のたんぱくが尿から検出された時点で、糖尿の改善に向けて努力をすることが、急務といえますよ。

このように、糖尿病性腎症も、結局は血液の流れと関係があることが分かりますね。高血糖の状態が続いている血液は、体中の毛細血管や糸球体のような細小血管に、重大な被害を与えているのです。

では、最後にちょっとまとめて考えてみますね。腎臓は、「糸球体」と呼ばれる、細小血管の塊によって、ろ過機能を果たしている。

しかし、高血糖のドロドロ血液によって、「糸球体」の血管が硬化したり、傷ついたりして、ろ過機能を果たさなくなる。結果、たんぱく尿を排出したり、後には尿を排出することもできなくなり、腎不全を引き起こす。と、このような経過をたどってしまいます。

現在、腎臓の機能が働かなくなり、人工透析を受ける糖尿病患者の方が急増しているようです。一生続けなければならなくなる、このような透析治療を防ぐためにも、改善に向けて励みましょう! では、さらに、別の合併症についてもどうぞお調べください。


EMSAの結果は何を意味していますか?

さて今、糖尿病の症状や合併症について色々と考えていますが、ところで、この症状や糖尿自体は一体どうやったら改善していくのでしょうか? 食事療法?運動療法?お薬を服用すること?
どれも間違いではありませんし、場合によっては必要なことです。でも、食事の管理を徹底していても、運動を頑張っていても、お医者さんの言うとおりにやっていても、一向に改善しない方がおられます。

もしかしたらあなたが、そのお一人かもしれません。別にさぼっている訳ではないんです。隠れて甘い物を食べている訳でもないんです。頑張っていても駄目なんです。どうして? 本当に泣きたくなりますよね。
結論から言うと、糖尿病の改善は血糖値のコントロールでは限界があるんです。

えっ、どういう意味?
血糖値を正常に保つことが大事だと医者は言っていますけど……。

血糖値を正常に保つのは大事です。でも、それだけでは駄目なんです。
なぜならそれは……。
その点については、下記の糖尿病発症の本当の原因や今の治療法の限界について説明している部分からお勉強してください。

 

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秋山さん

糖尿病と上手に付き合う、母が通っている病院の先生も同じ言葉を言っていましたが、わたしたちはなんだか違うなと思ってました。ただ何が違うのか、どのように表現したらよいかがわからなかったのですが、このメルマガを読んで分かったような気がしました。「くたばれ!」という気持ちだったんですね。私の大切な母を苦しめる糖尿についてもっと勉強して、絶対に治してやりたいと思います。

Iさん

糖尿病の情報は難しいものが多いですが、これは分かりやすい。糖尿病を我々の敵にたとえているのもおもしろい。病気とは闘うものなんだと改めて思った。これからもよろしく。

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血糖値が高いことを砂糖水の法則と書いてましたね。本当にその通りだとうなずきながら読みましたよ。

太田さん

分かっているようで分かっていなかったことが、これを読んで本当に分かった。

Yさん

みんな同じようなことで悩んでいることが分かって安心しました。

Oさん

私は糖尿病ではないのですが、父がそうです。勉強して少しでも教えてあげたいと思い、いつも楽しく読ませていただいてます。とくに今回は笑っちゃいました。話が固くなくてわかりやすいですね。これからもユーモアを織り交ぜながら、ためになるお話を期待してます。



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